【 「印鑑」と「はんこ」は元々別の意味 】
元々は違う意味を持つ言葉
普段、何気なく使っている「印鑑」と「はんこ(判子)」という言葉。
どちらも同じ意味だと思われている方が多いことでしょう。
しかし、厳密にはこれらの言葉には違いがあります。
それぞれの言葉の由来や意味を確認しておきましょう。
「印鑑」
印章の所有者と、その印章による印影が一致していることを確認するために、印章を登録させていました。この印章を登録した帳簿を「印鑑」と呼んでいたのです。
「印鑑」は印影の帳簿ですので、やがて印影そのものも「印鑑」と呼ぶようになり、そして現在のように印章も「印鑑」と呼ぶことが増えてきました。
■印章・・・印影を押すための道具
■印影・・・印章が紙などに押された跡
「はんこ」
版行・板行(はんこう)が元の言葉で、それが転じて「はんこ」と言うようになりました。
「判子」は当て字です。
版行・板行とは「版木で印刷して本や文書を発行すること」ですので、本来は印章を意味する言葉ではありませんでしたが、「印鑑」と同様に現在では印章を指す言葉となりました。
まとめ
一般的には、「印鑑」を印影、「はんこ」を印章と認識されている方も多くいらっしゃいますが、元々はどちらも違う意味を持つものです。
言葉も時代とともに 変わるもので、現在では「印鑑」「はんこ」ともに印章または印影を意味する言葉として広く使われています。
本来の意味を知りつつも、適切に「印鑑」と「はんこ」、印章と印影という言葉を使い分けましょう。